リフレクソロジーという言葉、どこかで聞いたことがあるという方もいらっしゃると思います。足裏におこなうリラクゼーションのようなもの、というイメージでしょうか。
私は8年ほど前に興味を持ち、学びました。それからこれまで多くの方々に施術をしていますが、たびたび「リフレクソロジーっていったい何?」と聞かれることがあります。
今回、より多くの人にリフレクソロジーを知ってもらうために、また自分の復習のためにまとめてみたいと思います。
リフレクソロジーとは
リフレクソロジーとは、Reflex=反射区とOlozy=学問との造語で、反射学と訳されます。
その歴史は古く、紀元前2500年頃のエジプトとも言われていますが、本格的に普及する原点となったのは19世紀のアメリカです。
アメリカのある医師が、患者が痛みに耐えるために体の先端に圧をかけていることに気づき、そこから手や足、顔などを部分的に圧することで体の他の部分の痛みをなくし、その原因となる症状も緩和する効果があるということをまとめました。
その後、理学療法士の女性がさらなる研究を重ね、足に体の臓器や器官を(縮小し)投影したマップを発表しました。
これが反射療法の確立です。
リフレクソロジーとはこの反射区に特有の手法で圧を加え、血行を促進し、全身の機能を活性化し、滞りを除去し、心身のバランスを保ち、潜在的なエネルギーの流れを良くし、自己の恒常性を活性化して自身の持つ自然治癒力を最大限に引き出す助けとなる自然物理療法です。
ちなみに、恒常性とは、環境が変わっても体の状態を一定に保とうとする性質のことを言います。
日本では数多くある健康法の一つとして取り上げられることが多いのですが、米国や英国などでは代替・補完医療の一つとしてその学問が認められており、一部の病院やホスピスなどでは、治療のひとつとしてリフレクソロジーを取り入れています。
東洋の足つぼマッサージとの違い
よく、東洋の足ツボ療法と間違われる方がいらっしゃいます。
確かにリフレクソロジーの反射区と東洋でいう足ツボ(経穴)の場所は不思議とほぼ一致しています。
ただ東洋の足ツボ療法は、「点」で強く刺激するのに対し、リフレクソロジーは「面」で穏やかに圧をかけていきます。
その違いから、東洋式は耐え難い痛みを伴うことの多い施術に対し、リフレクソロジーは心地よく、リラックス効果が高い施術です。
施術の途中でとても気持ちよさそうに眠ってしまう方が半数以上です。
そのため施術の方法や圧の強さを調整することにより赤ちゃんから妊婦さん、ご高齢の方やご病気の方にも受けてもらうことができます。
足の裏に触れると、硬くしこりのようなものを皮膚の上から感じることはありませんか?
それはリフレクソロジー用語で「クリスタル」と呼ばれ、体に不要となった老廃物や尿酸が蓄積し結晶となったものといわれます。
そのサイズや硬さ、感触などは、不調の箇所や体質、状態などにより様々です。
一般にやわらかいクリスタルは老廃物が濃厚でない場合が多く、数回のリフレクソロジーで消滅してしまうこともあります。
逆に長い時間をかけて蓄積されたクリスタルは硬く、消滅するまでに時間のかかる傾向があります。
クリスタルはアンバランスサイン
このクリスタル、反射区に対応する体の部位の「アンバランスサイン」と言われます。
たとえば私自身は子供の頃から頭痛持ちのため、脳の反射区である親指の中心部分と頸部に当たる親指の付け根(人差し指側)に慢性的な硬いクリスタルがあります。
調子の良い時はそのクリスタルはやわらかく、細かいゼリー状ですが、頭痛の時やその前後は硬く、コリコリとしています。
この脳の反射区は大きなストレスを抱えている、不眠など、つまり脳が疲れている状態の時に硬くなる傾向がみられます。
施術をしていると、首が温かくなってきた、お腹が動き出したなどすぐに反応を感じる方もいます。
腰から下が麻痺していて足に触れても全く感じないという方に施術した時でも反射区への反応が感じられると喜んでおられました。
この反射区、足裏だけでなく手や顔、耳にもあり、足を触られることに抵抗がある方には有効です。
ちなみに耳、イヤーリフレクソロジーにおける脳の反射区は耳たぶのところで、頭痛の時は押すと痛くなります。
オキシトシンは幸せホルモン
ところでオキシトシンという言葉をご存じでしょうか。
幸せホルモンと呼ばれ、優しく撫でてもらう、施術を受けて安心することなどにより分泌されます。
このホルモンが脳にも作用して様々な効果をもたらすことが明らかになりつつあります。
頭を撫でてもらって幸せな気分になったり、体調が悪い時に背中やお腹をさすってもらって楽になったりした経験が何かしらあるのではないでしょうか。
足に触れるということも同じです。
手のひら全体で優しく撫でつけることで安心感を得たり、リラックスすることができます。
専門的な施術ができなくても、足でなくても、優しく触れてあげることでお互い良い反応が起きるかもしれません。
お互いというのがポイントで、このオキシトシンは施術する人にも分泌されるそうなのです。
される人よりもする人の方に分泌量が多いとか。
確かに私もクライアント様が気持ち良さそうな表情をしているのを見た時、「至福のひと時でした」など喜びの感想を下さる時には幸せを感じることができます。
これはリフレクソロジーとは少し別の話になりますがトゥーリーディングという足裏診断なるものもあります。
足の形や足指の方向、皺などで性格や過去の人生などを読み取るものです。
私も本で読んだくらいの知識ですが、実際これまで多くの方の足裏を見ていて当たっている!と思うことがあります。
足裏の中央に縦の皺がくっきりと太くある方は成功者が多いということです。
まとめ
緩和ケア病棟(ホスピス)では患者様が施術中にこれまでの人生についてお話してくれることがあります。
余命僅かではありますが、自分の夢を叶え、悔いのない人生だったのだろうと思われる方に不思議とその太い縦皺があるのです。
足裏を見たり、触れたりすることで本当に色々なことがわかります。
足は第二の心臓とも呼ばれる大切なところ。
ぜひご自分の足裏ケアをしてみてください。
また、ご興味のある方はリフレクソロジーを体験してみてはいかがでしょうか。
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