苦しかったときの話をしようか

書評記事書評

 本書は、P&Gでのブランドマネージャーなどを経て、USJに入社してマーケティングを担当し、USJをV字回復させた森岡毅氏が、就職活動に悩む娘宛てに語る形式で、マーケティングの視点から、就職活動も含めたキャリア形成について持論を展開したものです。

 外資系企業でキャリアをスタートさせ、独立開業している筆者らしく、キャリア形成のそれそれの局面について、マーケティングの理論や外資系企業での仕事の進め方などをベースに、理論的に解説しています。

 社会人としての経験のない状態で本書を読んで、内容を消化できるのは、相当に知的レベルの高い学生に限られると思いますが、そうした方には、一つの考え方として触れておくのも良いかと思います。

 内容的には、大企業でのブランドマネージャーや大企業の再生などになりますので、中小企業経営者にとって、リアルにイメージできる内容ではないので、どちらかというと、今後のキャリアに悩む大企業の若手サラリーマンに刺さる感じではないかと思います。

 第1章から第4章については、割と良くあるマーケティングのフレームワークとノウハウ紹介といった感じで、特に面白くもないのですが、本書のタイトルにもなっている第5章は、一転息苦しいほどのリアリティで読ませる素晴らしい内容になっています。

 第4章までの前置きが長いので、途中で止めてしまう方もいるかもしれませんが、是非第5章まで読み進めていただければと思います。

 外資系企業のエリートの方らしい、論理性と上昇志向がかなり前面に押し出されていますので、筆者が前書きで述べているように、好き嫌いがかなり分かれる本だと思います。

 ただし、自らの人生観とは全く相いれないとしても、このような考え方で、世の中を動かそうとチャレンジしている人たちもいて、そうした人達の世界がどのようなものかということを知っておくことは、身の回りの出来事を理解する上でも、有益だと思いますので、一読の価値はあるかと思います。

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