領収書がもらえない支払については、原則として会社の経費にはできません。
しかし、領収書がもらえないことについて、止むを得ない理由がある場合には、支払の証拠をしっかりと用意することで、領収書なしで会社の経費にすることが出来ます。
このことを知らない方もまれにいらっしゃいますので、今回詳しくご説明したいと思います。
1.領収書がもらえない止むを得ない理由とは
領収書がもらえない止むを得ない理由には、次のようなものがあります。
- 飲み物を自動販売機で買った場合
- 結婚式のご祝儀を支払った場合
- 葬式の香典を支払った場合
建設業の方ですと、休憩時に現場で下職さんにジュースや缶コーヒーを配って、良好な人間関係を作ることが、工事の品質や納期に影響してきます。しかし、現場の近くにコンビニやスーパーがあるとは限らず、自動販売機で購入しなければならないケースも多いでしょう。
このような、現場のジュースや缶コーヒー代は、仕事に必要なもので本来経費に出来るものですが、領収書が出ないため経費にするのをあきらめているケースもあります。年間トータルすると、数十万単位になることもありますので、あきらめてしまうのはもったいないでしょう。
自動販売機では当然領収書は出ませんので、この場合は、領収書がもらえない止むを得ない理由になりますので、支払いの証拠を用意することで経費にすることが出来ます。
結婚式のご祝儀や葬式の香典も、通常領収書がもらえるものではありません。このように、領収書をもらえないことが、社会一般の常識になっているようなケースも、領収書がもらえない止むを得ない理由になります。
なお、支払いの相手が、受け取ったことの証拠を残したくないという理由(所得の申告をしたくないなどの不正目的)で、領収書を出さないというようなケースは、領収書がもらえない止むを得ない理由にはなりませんので、注意してください。
2.支払いの証拠を用意する方法
領収書がもらえない止むを得ない理由がある場合には、あとは支払いの証拠を用意すればよいことになります。
支払いの証拠資料としては、「支払証明書」というものを支払いの都度、作成して、領収書の代わりに保存するという方法が一般的です。
「支払証明書」には決まったフォームがあるわけではないので、市販されているものやエクセルで自作も含めて、好きなものを使っていただけばよいのですが、記載内容としては、「支払日」「支払先(自動販売機など)」「支払金額」「支払内容(ジュースなど)」「領収書をもらえなかった理由(自動販売機だから)」は最低でも記載できるフォームにしてください。
支払証明書は、面倒でも、支払った日毎に毎日作成するようにしましょう。
面倒だからと、ひと月分まとめたりすると、支払いの事実を証明する証拠として不十分だとされてしまう可能性があります。
自動販売機と違い、ご祝儀や香典は、通常1万円単位の高額な支払いになりますので、支払い証明書だけでなく、結婚式や葬式に実際に参加したことの証拠資料も併せて保存するようにしましょう。結婚式であれば案内状など、葬式であれば会葬礼状など、いつ・どこで・誰の結婚式や葬式があったのかがわかるようにしておきましょう。
なお、結婚式や葬式は、仕事と関係ない家族や親せきのものでは、そもそも経費にはできません。あくまでも、会社の仕事に関係のある取引先などの結婚式や葬式に限られる点は、注意してください。
3.まとめ
領収書がもらえないというだけで、会社の経費にできないとあきらめてしまうのは、大変もったいないので、なぜ領収書がもらえなかったのかをまずは、確認しましょう。
そのうえで、領収書がもらえないことにやむを得ない理由がある場合には、支払い証明書などの証拠を用意して、税務調査が入っても経費であることを証明できるようにしたうえで、会社の経費にするようにしましょう。
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